連載第19回目は、2010年2月、アメリカのフロリダ州タンパで開催された、NAUI50周年記念イベントに参加した、(株)ナウイエンタープライズ 和泉 芳則(#10909)からの現地レポートです。
NAUI WW(ナウイワールドワイド)とナウイエンタープライズ、および、世界中のNAUIサービスセンターが参加をした会議「NAUI Scuba Summit(写真1)」の翌日、NAUI50周年イベントがスタートしました。
午後3時に開催した総会は、参加人数は200名で全米と全世界(クエート、ベルギー、南アフリカ、マレーシア、香港)からNAUIメンバーが集まりました(写真2)。NAUI WWスタッフ、各エリアのNAUIサービスセンターの紹介や、今年のNAUIの展開計画、環境保護に貢献したクエートダイブチームの表彰など、和やかな雰囲気の中1時間ほどで総会は終了しました。
続いて「NAUI50周年」と「NAUI新社屋完成」を参加者全員、シャンパンで乾杯しました(写真3)。シャンパンを片手に、久しぶりに会う人などとそれぞれ雑談をしています。私もいろいろな人から声をかけてもらったり、ご紹介していただいたりしました。日本にNAUIを導入した功労者田口哲氏が、アメリカ滞在時にお世話になった方や(写真4:ホーマーフレッチャー氏)、日本で開催された初期のITCにスタッフとしてかかわった方(写真5:アーサーオーリック氏、写真6:ケンブロック氏)から当時の話を聞くことができました(50周年記念記事第1回目にホーマーフレッチャー氏とアーサーオーリック氏の当時の写真が掲載されています)。
その間に、用意されたシャトルバスに乗って新社屋の見学会です。新社屋はタンパの国際空港から車で30分ほどの静かな場所にあります。新社屋は大きな会議室、社長や上級スタッフの個室、スタッフのエリア、コンピュータールーム、倉庫スペースからなる、広々としたきれいなオフィスでした(写真7~10)。
午後6時からNAUI50周年パーティの開始(写真11)です。アメリカのパーティらしく特段の挨拶もなくスタートしました。途中で第1回NAUI ITCの様子をスライドで映し出し、今回の主賓でもある第1回ITC参加者の表彰セレモニーがありました(写真12~14)。第1回ITC参加者の中にはダイビングに現在も携わっている方もいて、NAUIメンバーのたくましさを感じさせられました。1958年に第1回が放映されたアメリカのTVドラマ「シーハント」にもNAUIの初期のメンバーが出演したり、アドバイススタッフとしても参加したりしていたということで、「シーハント」の一部がスクリーンに映されると会場にいた年配のメンバーは大喜びをしていました。
現在のNAUIは、サンディエゴの大学や、フロリダの大学(フロリダインターナショナルユニバーシティ:FIU)などいくつもの大学にプログラムとして採用されていて、今回のパーティでは、今年NAUIのインストラクターの資格を取得したFIUの学生も参加をしていました。彼らはパーティ会場でNAUIインストラクター賞状を授与されていました(写真15)。学生の中にはアメリカ海軍特殊部隊「ネイビーシールズ」の出身で、子供ができたのを機に海軍を除隊してFIUに入り、NAUIインストラクター資格を取得したという人もいました。
50周年イベントの翌日は、NAUI WWがスポンサーとなり、また、ダイバートレーニングも担当している、フロリダ水族館と、エプコット(ディズニーワールド)のリビングシーを見学してきました。タンパ水族館では水槽でサメと潜ることができ(写真16)、リビングシーでは巨大水槽でダイビングを楽しむことができます。そのいずれもダイバーをサポートしているのはNAUIメンバーです。ディズニーでダイビングを行うと、「ディズニーNAUIカード(経験カード)」を取得することができます。
今回NAUI50周年イベントに参加をして50年というNAUIの歴史を強く感じました。また、過去のことだけではなく、FIUを初め様々な大学との取り組み、フロリダ水族館、ディズニーワールド(シャークリーフ 、リビングシー)との取り組みや今回見学できませんでしたがNASAとの協力など、現在そしてこれからのNAUIの力強い動きも実感することができました。
(株)ナウイエンタープライズ 和泉 芳則(NAUI#10909)