naui 50周年 ANNIVERSARY No.18 高砂 淳二

naui 50周年 ANNIVERSARY
連載第18回目は、水中写真はもとより、ハワイの「虹」をテーマにした
写真集「虹の星」(小学館)を出すなど、大活躍中のカメラマン高砂淳二氏からの
お祝いメッセージです。高砂氏とNAUIの意外なつながりとは・・・。

マレーシアのライアンライアンで、アジサシを撮影中の高砂氏。
(photo by K.Nagashima)

NAUI 設立50周年おめでとうございます。

幻のNAUI会報誌「BOUY(ブイ)」との出会い

今から24年ほど前、私はプロ水中カメラマンになりたくて、ダイビング雑誌の情報欄を隅から隅まで眺めては“カメラマン募集”というフレーズを探しまくっていました。そんな瞳に光り輝いて飛び込んできたのが、当時NAUI JAPANで発行していた会報誌「BOUY(ブイ)」の求人情報でした。「BOUY」は雑誌ほどの厚さはないものの、グラフィックなページがあったり、海の情報が満載だったりと、今思えばしっかりと時間をかけて編集された見ごたえのある立派な冊子でした。
「カメラマン募集」という言葉にすがるようにNAUI JAPAN事務局に電話をかけ面接してもらいました。それまでに撮影してきたいろいろな写真を見てもらい(特に、海鳥が水中を羽ばたくシーンを捉えた珍しいカットを気に行っていただきました)それなりの評価をいただくことはできたのですが、「すでにカメラマンが一人いるので、すぐには雇えない」という返事でした。

この写真を持って、"BOUY" 編集部に売り込みに行った。
伊豆・大瀬崎で、水深1メートルぐらいのところに潜っていたら、急にたくさんの海鳥たちが潜ってきて、海底の海藻をくわえては水面に上がっていった。とても珍しいシーンだったようで、その後雑誌で取り上げられ、いろいろなところから問い合わせがきた。

雑誌カメラマンとして、各地のNAUIインストラクターと交流

その後あるきっかけからダイビング雑誌の専属カメラマンになり、世界中のダイビングポイントを潜り歩くようになりました。各地でいろんなインストラクターと出会うことになりましたが、そんな中で日本の海で活躍しているNAUIのインストラクターの方たちは、僕の印象では、黒い表スキンの渋いウェットスーツと黒の「ミュー」フィンを着けて、どんな海でもまるで平気な顔をして颯爽とガイドをこなしていくプロ中のプロ、というイメージが定着していきました。日本のダイビングインストラクターの方たちに誇りさえ感じるようになっていったものです。

フリーカメラマンとして、NAUIポスターやリーフレットで、ジョイント

3年後、雑誌の専属を離れフリーのカメラマンとなり、設立間もない(株)ナウイエンタープライズから、テキストとリーフレット関連の写真撮影の依頼をいただくという機会を得ました。その当時「BOUY」はすでに休刊になってはいましたが、別の形で正式にNAUIの仕事をさせて頂けることになったわけです。その後も(株)ナウイエンタープライズと日本信販(株)(当時の(株)ナウイエンタープライズ出資会社)の共同企画で、沖縄ロケにも行かせて頂いたり、最近はポスターに私の作品を使って頂いたりと、大きなご縁を感じております。
今後もますます、たくさんの良質なダイバーを育成され、ダイビングを通して生活の質と地球環境への意識の向上に貢献していただくことを願っております。
高砂淳二

NAUIの仕事で、撮影に行ったパラオ。美しい"セブンティーアイランズ"
プロになる前、伊豆の大瀬崎によく通った。湾内を潜っていたら、ワンカップの瓶にタコが入っているのを見つけた。
NAUI・日本信販の、コラボの仕事で撮影に行った、沖縄の海。
そのころは、今よりももっとサンゴが元気だったようだ。